敬天新聞四月号・社主の独り言(中辛)
敬天新聞四月号・社主の独り言(中辛)
▼ロス疑惑の三浦和義氏がアメリカ領のサイパンで再逮捕ではなくロス疑惑と騒がれた本命の殺人事件で再度逮捕された。この逮捕を受けて日本国民の殆どの人が「やっぱり」と思うと同時にアメリカに対して「よくやってくれた」と思ってる人が非常に多いと思う。実は私も心情的にはその一人である。
 マスコミ報道の影響もあったが、事件の三ヶ月前にも一度愛人を使って「○○殴打事件」を起しているし、どう考えても、真っ黒な印象だった。事実、一審は無期だった。最高裁は無罪としたが、あくまでも疑わしきは罰せずという意味合いの無罪だった為、国民にはスッキリ受け入れられなかったろう。
 これが日本国内での犯罪ならもう少し証拠を固められたろうが、何せ外国だから情報や証拠集めが限られてくる。そんな中での判決だったから、尚更疑問が残ったままの状態だった。そこへ来て、突然のアメリカの逮捕劇だったから、正義の味方が突然現れて、法が裁けなかった悪者を成敗してくれた、というような感じを受けるのである。一事不再理の原則というのは、マスコミや法律家は勿論、今では国民の殆ども知っている。だが、その事を強く主張する人は余りいない。根底にこのような国民の心情があるということを知っていると同時に、これは元々限りなく黒に近かった事件という印象を持っているからではないか。
 それともう一つ、三浦氏自身、その後半分タレント生活のような活動をしてきて、マスコミへの露出も多かった事が国民感情として余計に受け入れられなかったのではないか。私も行く先々のパーティで会ったし、テーブルも何度か同席した事がある。誰かに紹介された事もあった。どういう縁か右翼陣営でのパーティでもよく会った。そこで今、この問題について、日本の裁判で一度確定した事件を再度他国で審理するのはけしからんという意見が右翼陣営の中に出始めた。日本の主権を侵害しているのではないか、日本が舐められているのではないか、という声である。
 私が悩むのは犯罪の中身は兎も角、主権侵害としての右翼運動が始まった時である。例え法を逸脱していたとしても、義賊だとか誰かの為に戦った行為であるとかの犯罪なら分るが、妻殺しの罪での疑いだからねー。主権侵害であったとしても、国民の大多数が本音では喜んでいる現状もあるわけだし。友人として助けてあげたいから募金活動に御協力を、という程度の方がまだ受け入れ易いのでは。主権侵害で言うなら沖縄の米兵が日本で少女を強姦した時でも、日本の法律で裁けない、という事に関しての方が重大だと思う。

▼二年前にも書いたのだが、今年も埼玉栄高校の卒業式に出席した。私はこの記事を書くにあたって埼玉栄にヨイショする為ではない。これが教育の原点なのだという事を徳を忘れた日本人に、徳を説く事の大切さを忘れた教育に携わる人達に知って貰いたいから、敢えて書くのである。
 保護者宛の案内状には式の始まる二十分前までに集合して下さい、とある。私は一時間前に着いたのだが、全てが見渡せるように二階の正面に陣取った。三十分前になったら、送る立場の在校生が入場して来たのだが、当事者ではないので余り緊張感はなくザワついている。
 ところがそれを引率する先生方の姿勢が素晴らしい。体育館の中央に卒業生が通る赤い絨毯を敷いてあるのだが、その脇を通って在校生が席に着くのだが、中にはその絨毯を踏む子がいるのか「絨毯を踏むな、これは先輩方がこれから通る道だ。先輩より先に踏むんじゃない。絨毯を汚すんじゃない」と何度も注意する。この言葉には幾つかの大きな意味がある。昨日まで自分達が指導してきた筈の生徒だったにも拘らず、今日から巣立っていく卒業生に対しての敬意、思いやり。また、後輩の立場である在校生に対してお世話になった先輩に感謝の気持ちを忘れるなと、短い言葉の中で教えているのだ。その一方で、他の先生がモップを持って、その絨毯の気になる箇所を丁寧に拭くのであるが、絨毯に上がる度、何回も何回も体育館シューズを脱いで掃除するのである。
 この行為が先程の生徒に命令形で注意をしていた先生の言葉と一体となって徳として教育になっているのである。この一部始終を保護者も来賓も在校生も目の前で見ている。実践倫理を全ての人が目の前で学んでいるのだ。その一瞬を見ただけで保護者は子供を埼玉栄に預けてよかったと再認識したことだろう。指導にあたっている先生たちが皆自信を持っている。保護者に対しても媚を売らない。媚を売る必要もない。預かった時に玉石混交だった若者を三年間で金の玉にして返す教育に先生方が皆自信を持っている。
 校長(兼理事長)が言う「うちでは本来、日本人の美徳とするところの謙譲の気持ちは三年間忘れて下さい。『うちの子は余り出来がよくなくて…』と決して言わないで下さい。『人間是宝』、全ての子供達に才能があり、世の中の役に立っているのです。自信を持って生きる事を教えるのが我々の役目です。と三年前に約束した通り、今、宝となったお子さんを本日、お返し致します」と。私は今この記事を書いていても涙が溢れてくる。卒業生といい、在校生といい、二時間の式典中ピクリともしない。今時の式典をテレビ中継等で見ていると、腹の立つ事が多いのだが、是非学内暴力や学級崩壊等で悩んでいる先生方は一度埼玉栄の卒業式を見学されるがよい。
 碌な指導も出来ない先生に限って、時代が違う、とか政治が悪い、とか、果ては、今時そんな事したら父兄が怒鳴り込んでくるよ、と先ず他人のせいにするのだ。勿論、県立ではトップにこれだけの権限がないので、ここまでの教育は無理だろう。私がいいたいのは、こんな時代でも教育者の姿勢によって、二時間の式典中、一人も騒がず厳粛な式典が出来るという事である。これは普段の指導の集大成であるから、この式典を見ればこの学校の指導の適切さ、教育の正しさを痛感できるのである。
 式典の前に司会係の先生が「保護者の皆さんの協力なくしては厳粛な式典は行えません。皆さんの子供さん達を社会へ送り出す大切な儀式ですので、御協力をお願いします」と媚を売らずに宣言する。一同起立、で国歌斉唱。また「保護者、起立。礼」という掛け声もある。命令されながら清々しさを感じるから不思議である。保護者に媚を売る昨今の先生と違って、自分達が毎日、玉を磨いているという自負があるのだろう。
 スポーツで名を成している埼玉栄だから、体育の先生ばかりいて、だからキビキビしているのだろう、と思いがちだが、当然音楽の先生や美術の先生もいるだろう。中には性格的に弱い先生もいるかも知れない。だが、全ての先生方が、式典に臨む姿が毅然としている。先生と生徒の差がハッキリしている。これだけ先生達に自身を持った指導をさせているものは何か。恐らく学校の経営方針、トップの指導方針だろう。トップの迷いのない理念こそが先生達に自身を持たせているのだろう。埼玉栄高校には、是非下らない小さな批判など気にせず、今の指導方針をいつまでも貫いて欲しいと願うのである。

▼この欄で何年か前、私の田舎に日本一おいしいチャンポンがある、と書いたことがある。その直後だったかテレビ東京の取材で松原千恵子さんをレポーターにしてその店のチャンポンが幻のチャンポンとして紹介されたのである。
 私の実家から歩いて五分の所にあるその店の名は「川口屋」。マーテンの愛称で呼ばれた主人は中村正照といい、地元では若い頃、少し不良かぶれしててデカイ話ばかりするのでホラ吹きマーテンと呼ばれていた。その彼が亡くなった、という知らせが来た。糖尿が悪化していたので、そんなに長くはないだろうという噂は聴いていた。
 晩年は苦労も多かったようだが、料理の腕は超一流だった。私は田舎に帰ると必ず川口屋のチャンポンを食べに行く。彼はいつでも作ってくれた。ある時は芸能人一行が訪ねて来た時、国定公園に指定されている天草四郎が討ち死にした場所で有名な原城跡までチャンポンを運んでくれて、そこで食べた事もあった。
 夢を沢山語っていたが、五〇代での死は未練も多い事だったろう。跡継ぎも弟子もいなかったから、もうあの味を二度と口にする事は出来ない。身近な人が亡くなると人生の儚さや時の流れを強く感じるもので、両親もいなくなって故郷へ帰る機会もめっきり減ったが、今年の夏の彼の初盆には精霊船を流しに田舎へ帰ろう。
 全ての苦労から解き放たれ、西方浄土へ旅立った彼を暖かく故郷で迎えてあげる為に。
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