野村エステート・ファイナンス…なぜか解散
野村エステート・ファイナンス

…なぜか解散




中央官庁役人あがりの温床

 六百機関余りの民間金融機関(銀行・信金・信組・JA等)と、全国の各住宅供給公社をメインに住宅ローン保証を行なっているのが、全国保証(石川英治代表)である。
 保証先の金融機関や公社は、ローン利用者に対し「全国保証の融資条件を満たすもの」とした条件付の住宅ローンを商品展開するなど、全国保証に対し全幅の信頼を寄せているかに見える。勿論そんな信頼などは、全国保証がこれまでに犯してきた様々な違法行為によって、既に失われていることは周知の事実である。
 しかも、旧経営陣による会社の私物化ともいうべき不祥事の発覚は、現代表である石川英治を筆頭にした現経営陣による社内クーデターによるものであり、その理由からして経営浄化を建前とした単なる支配権の奪取であった。
 悪銭絡みの旨味を独占していた浅川忠俊元会長一派を追放することで、その受け皿が石川一派に取って代ったに過ぎないのである。斯様な状況であっても、社会保険庁や当時の厚生省(現厚生労働省)主導のもと誕生した全国保証は、中央官庁の後ろ盾を得て民間最大手の保証会社に君臨している故、保証先金融機関は頼らざるを得ないのが現実なのである。
 加え、初代金融庁長官であった日野正晴が監査役として全国保証に鎮座していることも、保証先金融機関にとって無言の圧力となっていることは間違いない。全国保証は表向き株式会社の体を為してはいるが、その実態は中央官庁から付与された金看板を利用し、企業努力もせず無策のまま民間金融機関の上座に胡座をかいているだけなのである。自らが働きかけなくとも、勝手に保証先が擦り寄ってくる甘ったるい環境だからこそ、全国保証は腐っていったのであろう。
 その顕著な例が、主業務の保証業務とは全く関係のないマネーゲームともいうべき資産拡充に傾倒していった事だ。

経営陣を刷新したふりして

 平成十七年一月、全国保証は手始めとして大証二部上場の貸金業、螢ぅ奪魁爾鯒禺し子会社とした。買収に要した金額は約十九億円で、既に保有していた株式価値と合わせれば六十億円超の資金をイッコー買収に注いだことになる。又、その前年には先々の上場を目的として、不動産担保事業資金融資を行なう衞鄲璽┘好董璽函Ε侫.ぅ淵鵐垢鮴瀘し自らの傘下に加えていた。
 札束を積み上げて既存企業を買収したり、莫大な上場益を狙って新規会社を立ち上げるといった手法は、正にマネーゲームそのものであり「金こそ全て」といった、彼のライブドア・ホリエモンさながらの卑しい振舞いでしかない。
 それを中央官庁主導で誕生した全国保証がやってのけた事に、憤りを感じずにはいられないのだ。少なくとも、買収した企業や自ら設立した企業に関しては、責任を持って継続運営する義務があって当然と考える。しかし、全国保証に其れを求めるのは無駄であることが、昨今の行動によって改めて明らかとなった。
 全国保証の経営哲学は、新旧経営陣で変わることなく如何にして銭を儲け、労せずして私腹を肥やすかで一貫している。その為には、利用価値が無いと判断したなら子飼いであろうと一刀両断で切り捨てるのである。
 その最大の被害者が野村エステート・ファイナンスである。野村エステート社は、先に記した通り上場を視野にして設立された貸金業者である。しかし、全国保証元会長である浅川等の杜撰な企業運営によって上場の道は早々に閉ざされる事となった。
 それでも諦め切れない浅川等は、子会社として抱えていたイッコーに野村エステート社を売却したのである。浅川と他二名(浅川一派)が保有していた野村エステート社株式と全国保証が保有していた同社株式を合わせた過半数に達する株式を売却し、イッコーの子会社に鞍替えさせたのである。
 驚くべきは、一株単価を九十六万(資本金換算で二十倍)としたことであり、売却益の総額が十億円になったことである。上場不能のお荷物企業を子会社に押付けることで、全国保証と浅川等は上場益並の大金を手にしたのである。
 この市場経済の常識を無視した身内間でのやり取りだけで大金を産み出す錬金術には、もはや敬服の念すら覚えるほどだ。その後も優良貸金業として厚化粧された野村エステート社の悲劇は継続する。

役人の玩具である事は変わらず

 全国保証の孫会社となった野村エステート社は、石川英治率いる現経営陣にもいい様に利用される。
 現在は、曰く付きの融資案件を引き受けるのが専らの役目のようで、当紙が追求中である元F1レーサー鈴木亜久里を連帯保証人とした十五億円の貸出(後に不良債権となる)を行なったのも同社である。
 同件についての記述は割愛するが、確かなことは同社が自己決定による企業活動が、何一つとして許されていない事である。同社代表の橘康男は全国保証の取締役でもあり、その企業運営の決定権は全国保証にあるといってよい。企業価値二十億円とされる同社の実態は、その設立から今日に至るまで、全国保証のあやつり人形でしかないのである。

役人の都合で会社が…解散

 その野村エステート社がとうとう消滅するようだ。切っ掛けは、イッコーの全国保証傘下からの離脱によるものである。全国保証が保有していたイッコー株式(全体の五十一%)を、公開買付けを行なっていた藤澤信義(かざかファイナンス代表)が引き受けることで、親子関係が解消したのである。
 ここで注目する点が、一株の買付価格が四十三円であり総額にして六億円程度になったことだ。全国保証は、イッコーを保有していた僅か三年の期間で、凡そ五十四億円を失ったことになる。全国保証はこの件について、株式売却によるイッコーとの親子関係解消の事実を報告したのみで、巨額損失には一切触れていない。
 それと同時に問題となったのが、イッコーの子会社である野村エステート社の扱いである。イッコーにしてみれば、無理やり押付けられたお荷物は引き取ってもらうのは当然と考え、全国保証もそれを拒否する訳にはいかないということで、野村エステート社は二年余りで元の鞘に収まる事で決着した。その譲渡金額は約七億円であったが、三億円を損切りしてでも同社を切り離し再出発を願ったイッコーの決意の表れであろう。
 さて、ボロボロになって出戻ってきた同社を全国保証が歓迎して迎えるはずもなく、ある決断を既に秘めていたようだ。野村エステート社の譲渡が実行された三月十四日、同社は親会社変更で混乱する社員に追い討ちを懸けるかの如く、五月末を以って会社を解散させると突然に宣言し、と同時に全社員の解雇をも通告した模様である。
 勿論、再度親会社となった全国保証の意向によるものと推測される。全国保証による身勝手な思惑によって翻弄され続けてきた野村エステート社は、徹底的に利用された挙句に設立から四年で消滅する運命のようだ。
 しかし、数十億円の損失を出した上に、解散予定の企業を七億円で買戻す全国保証の金銭感覚には驚かされるばかりである。だが、これ程にも無計画にしてお粗末な企業体質で、今後とも本業の保証業務が成り立っていくとは到底考えられない。イッコーが逃げ出したように、保証先の金融機関が我先に見限るのも、そう先の話ではないであろう。
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