ビルメン屋に指定管理させる危険性
ビルメン屋に指定管理させる危険性

指定管理者制度導入後の業界裏

 談合によって業務を確保し不当な利益を得る。談合によって業界秩序を保つが、時には裏切りの手段とさえする。果ては談合によって犯罪者の烙印を押され、本紙が引導を渡した輩も含め、業界から消え去った者も少なくない。斯様に、談合に依存し談合によって機能し、果ては自滅さえしてきたのがビルメンテナンス業界である。
 しかし、ここ僅かな間で談合漬けの業界体質は激変するに至った。その切っ掛けとなったのが、地方自治法の一部改正により導入が決まった「指定管理者制度」の急速な浸透である。
 これまで、地方公共団体が所有する様々な施設において、ビルメン業者は清掃や警備といった一部の業務を請け負ってきたに過ぎないが、同制度では管理全般を委任されることになる。
 平たく言うならば、公共施設を管理する傍ら施設の特性を生かした商売を行う権限が付与される制度である。例えば、プールや体育館の指定管理者になると、それまでの杓子定規な使用制限を取っ払い、利用料金の徴収や物品販売、広告業務に有料イベント等の開催と、民間ならではの発想のもと営利活動が可能となる。無論、多少の制約があるのも事実だが、同制度導入には施設運用に伴う経費削減と利便性の向上が建前としてある以上、お役人も安易に口出しする訳にはいかない。
 とかく「税金の無駄使い」と非難される箱モノを、指定管理者に委託することによって、施設運営経費の削減はもとより市民からの非難をかわすといった、ある意味で責任放棄ともとれる側面もあり、同制度は地方公共団体が抱えるお荷物の、究極の丸投げと言えなくもない。
 とは言え制度導入にあたっては、それまで施設で勤務していた職員(公務員)の身分保障だけは、指定管理者に対し強弁に押し付けるといった場面も多々あるようで、自身等の権益だけは死守しようとする小役人根性だけは健在のようだ。
 同様に、指定管理者の選定では営利活動とは無縁であるはずの公益法人や非営利団体が目立つが、これも現在職員の保護と、先々を見据えた出向や天下り先の確保としか思えない。ここ数年、政府がお題目の様に唱えてきた市場開放や規制緩和の大号令を受けての同制度導入ではあったが、小賢しい役人の浅知恵のせいで骨抜きとなる可能性も否めない。

業界の寡占化と利権格差の恐れ

 そんな中でも、徐々にではあるが民間ビルメン業者の指定管理者の受注も増えてきてはいる。ただし、中規模以上の施設を一括管理運営が出来る業者は数少なく、ビルメン業界は勝ち組・負け組がはっきり分類される格差社会に突入したといえる。以前では、地方公共団体に於ける入札の多くが指名競争制度であって、委託料が億を超える物件でさえ一般競争入札が実施されることは少なかった。
 だからこそ、弱小業者も指名さえ受けてしまえば同じ土俵で談合に参加し、時には談合破りで業務そのものを奪い取ることさえ出来たのである。
 しかし、指定管理者制度に限っては土俵に上がる事さえ許されない業者が殆どであり、後は下請けというお零れを得るために指を咥えて待つほかない。ただし主従関係がはっきりしたなかでは、粗悪な条件を突き付けられるだけで、それでもその場凌ぎの仕事欲しさに遜りつつ更に負け組意識を痛感させられるだけに過ぎない。
 業界に蔓延っていた談合体質が解消されたなら、同制度導入にも成果があったといえる。
 しかし、逆に力ある一部業者による寡占化が進めば、同制度の契約期間が平均して四?五年であることで、自ずと既得権益の主張が通るようになり「他人の畑は荒らさない」とばかりに、競争原理が全く働かない非干渉の無風談合が横行する懸念もある。とどのつまり、制度や取巻く環境がどの様に変化しようとも、悪知恵に長け抜け目の無い者が利を得る仕組みということなのか。

指定管理で成功した元談合元締

 さて、談合依存にいち早く見切りをつけ、指定管理者に主軸を移行し成功した業者の中には、談合の仕切り屋として本紙でも再三取り上げてきた「オーチュー=片野忠彦代表」「オーエンス=大木一雄代表」がある。
 この両社、談合絡みで悪銭を吸上げては業界での地位を固めてきたくせに、今では社会貢献を標榜する一端の優良企業を装っているのだから、そのツラの皮は途轍もなく厚い。また、嘗ては「談合部長」として、入札現場で辣腕を振るっていたオーチュー朝日徹とオーエンス白石秀雄の両名は、現在は取締役に出世している。
 ここからも、談合による貢献が評価されたご褒美人事ともとれ、両社の旺盛は談合によって築き上げられたものといって、何ら差し障りないであろう。この変わり身の素早さを当事の談合仲間はどう感じ取っているのだろうか。
 朝日や白石に担ぎ上げられて、談合の顔役として飛び回っていた「日本ビルシステム」の山下孝幸などは、自惚れて勘違いした結果の自滅であったが、その胸中は「梯子を外された」思いであろう。他にも会社を追われた者、会社そのものが消滅した者と、恨みつらみの念を抱いている者は履き捨てるほど居る筈だ。
 では、そんな過去は忘れたかの如く、今では優良企業を取り繕っている両社の指定管理者としての業界の評判はどうか。
 やはり、下請けにまわっている業者の周辺からは悪評が漏れ伝わってくる。その多くが、優位な立場をかさにし営利優先・経費削減の名の下で強行されている、下請け委託料のダンピングに関するものである。
 こういった問題は、この両社に限ったものではなく、多くの指定管理者制度の導入先で発生している。ただ下請け以上に影響を被るのが、現場に従事する労働者であることを忘れてはならない。


ビルメンに、指管させる危険性

 施設の特性もあり一概に比較は出来ないが、どの現場でも最低賃金で清掃等の単純作業に従事する者の割合は多い。個々の賃金が削れなければ、人員削減による経費圧縮を図る管理者もおり、その結果、既存労働者に過剰な労働を強いている現場が後を絶たないといった現状である。
 本来の施設管理者である地方公共団体(厳密には納税者である市民の財産)が、営利活動を基本とする民間企業に対し「指定管理者の自覚をもって、あからさまな儲け主義に偏るな」と言ったところで、現状が示す通り無駄な戯言でしかない。
 そもそも、脛に無数の傷を持つビルメン業者に、何年も継続して一括管理を任せること自体が博打的行為なのである。管理者の指定欲しさに良い子ぶったところで、二年もすれば必ずといって化けの皮が剥がれるであろう。
 それが管理不備で馬脚を現すのか、贈収賄や談合が発覚するのかは知らないが、制度導入した地方公共団体は相当な覚悟が必要である。因みに、指定管理者たるもの清廉潔白でなければいけないが、ことビルメン業者に限れば皆無である。
 「談合には一度たりとも関与したことはない」と、断言する管理者希望の業者がいたとすれば、そいつは間違いなく大嘘つきなので、お役人さんも業者選定の折にはご注意を。
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