社主の独り言シリーズ/敬天新聞第99号平成17年8月号より抜粋
社主の独り言シリーズ

敬天新聞第99号平成17年8月号より抜粋
 
15年前に書いたバックナンバーですが、日本映画では「万引き家族」、韓国映画では「パラサイト」というような格差社会とか貧困とかいう重苦しいテーマに世界の注目が集まる現代に、「命」「家族」「幸福」「生涯」というものを考えさせる独り言です。

其の壱
▼ある山寺の和尚さんの所で生まれた野良猫の5匹の子供のうちの1匹が大怪我をしたときのエピソードである。交通事故にあったのか他の親猫に襲われたのかわからないが、後足1本を骨折したというので直ぐ動物病院に入院させたのだそうだ。
 
その時先生に「たぶん元に戻るのは難しいでしょうから、部屋猫として飼って下さい」と言われ、後足を車椅子に乗せた姿の子猫を想像しながら1匹だけ家の中に入れる理不尽さ、しかしそうしてあげなきゃ生きていけないかもしれない現実。しかし受け入れることによって自分達の生活までもが変わってしまうかもしれない現実に、悩む心優しい和尚さんの寺族。
 
私に子猫の将来を相談されたので、「傷を負ったこともその子の運命、手当て後、例え薄命になっても野良猫家族と一緒に外で暮らすことが幸せなのか、延命のため、手厚く保護されながらも家族と隔離されて家の中で暮らすことが幸せなのか。何れにしても直接触れ合ってる者が判断しないと、良い事も悪い事も全部自分達に被る事だから」と返事しておいたら、病院へ迎えに行った日、3週間の入院を経て帰ってきた子猫は、他の猫より一回り小さく、直前まで迷っていた寺族は再会した瞬間、部屋猫として飼う事を決心して帰ってきたそうだ。
 
お寺に着いて車を停めたら、猫たちが寄って来たので、親猫や兄弟猫達に面会させて一緒にミルクを飲ませようと、そっと地面に降ろしてあげた途端、兄弟猫達とじゃれ合いながら庭の植え込みの中に入って行って、どれほど待っても母親の身体からくっついて離れなかったそうだ。院長先生から「外で生活することは難しいでしょうから、部屋で飼ってあげて下さい」と言われ約束して帰ってきたものの、その子猫はみんなより小さく、片方の足が曲がったままの状態ではあるが、明るく元気な毎日を野良猫家族と一緒に過ごしているそうである。
 
どんなに貧乏でも、どんなに障害があっても、家族は本来、親子兄弟一緒に暮らすことが幸せの原点である、という事を野良猫一家に教えられた今日この頃である。
ちなみに子猫が入院していた獣医さん、「ただ預かっていただけだから」と料金を一切取らなかったそうだ。医は仁術。この世知辛い世の中にこんな奇特なお医者さんもいるのである。恐らく和尚さん一家の暖かい愛情とほのぼのとした気持が伝わったのだろう。愛は子猫を救う。


其の弐
▼昨日まで激しく鳴いていた蝉が庭先のあっちこっちで力尽きて死んでいる。元より地上に出てきた時から1週間の寿命しかないそうだから人間から見たら僅かな命となる。それでも一生懸命生きて次の代へバトンタッチする。
 
人間は蝉ほど一生懸命生きているのだろうか。殆どの人間が生活に追われ、悩み、人間関係に疲れ、ヨレヨレと生きている。時々、現実逃避することで心を癒され、明日への糧とするのである。
 
調子が良くなると驕り高ぶり、親の意見も聞こうとしない。初心も忘れてしまう。そしていずれ奈落の底へ落ちる。落ちて始めて目を覚ます。また一から出直す。いや、もう出直せない人もいる。人は80年間こういうことを繰り返しながら生きている。自然は雄大で穢れがない。100万年も生きている。そんな人間の一生も雄大な自然から見たら哀れに映る蝉の一生に見えるのだろうか。
LINK
ENTRY(latest 5)
CATEGORY
ARCHIVES
COMMENT
  • 未上場株未公開株で失敗した方(騙された方)、泣き寝入りする前に、一度敬天にご相談下さい。
    天誅 (06/06)
  • 松村テクノロジー未公開株詐欺被害者さま
    吉田 (09/01)
  • 松村テクノロジー未公開株詐欺被害者さま
    庭芝 (06/17)
  • 松村テクノロジー未公開株詐欺被害者さま
    庭芝 (06/17)
  • 松村テクノロジー未公開株詐欺被害者さま
    愛信 (05/14)
  • 松村テクノロジー未公開株詐欺被害者さま
    (04/28)
  • 松村テクノロジー未公開株詐欺被害者さま
    凛 (04/19)
  • 松村テクノロジー未公開株詐欺被害者さま
    大淵 (04/02)
  • 松村テクノロジー未公開株詐欺被害者さま
    大淵 (03/29)
  • 松村テクノロジー未公開株詐欺被害者さま
    大淵 (03/28)
CALENDAR
SMTWTFS
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< April 2020 >>